マンションの修繕積立金や管理費はどうして必要なのか?
マンションにお住まいの方にとって、コスト負担となりやすいのが修繕費ではないでしょうか。
住宅ローンの返済計画を立てる事は常識ですが、共用部分を維持する為の管理費など、その他の費用を計画的に考えている方は少ないかもしれません。
マンション購入後に思わぬ負担を抱えないためにも、住宅ローンだけでなく事前にあらゆる費用負担の計画も視野に入れる必要があります。
今回は、マンションの修繕積立金について解説します。
マンションの管理費と修繕積立金
修繕積立金は、マンションを維持する為の外壁塗装や給配水管の老朽化対策に掛かる費用となり、入居者は毎月の支払いが必要となります。
一方、管理費はエレベーターのメンテナンスやエントランスの清掃など、マンションの共用部分の管理に使用される費用です。
どちらも建物を維持するためには必要なコストとなり、これらの負担は全世帯が平等に支払います。
ただし、支払金額は建物の劣化によって大きく変動しますので、ずっと変動しないという保証はありません。
建物の老朽化が想定していたよりも深刻で、今より金額を増やさないと将来必要な修繕に対応できないと判断されれば、値上げもあり得ます。
マンションを購入予定の方は、そうした値上げがあっても対応できるように資金計画を立てましょう。
マンションの修繕積立金の主な用途
修繕積立金の具体的な用途としては、「年数毎に計画的に行う修繕」と「不測の事故などにより必要となる修繕」などがあります。
これはエントランスの清掃や共用部分の水道光熱費など日常的に運用が必要な管理費とは違い、積立金を浪費する機会が少ない分、使用してしまう恐れもあります。
つまり、管理費などが足りない際に修繕積立金からお金を充ててしまうと、いざという時に修繕費用が足りなくなるリスクに見舞われるわけです。
修繕工事は大規模工事となることも多く、長い年月が経過し劣化した箇所ほどその傾向は顕著に表れるので、それに伴い莫大な費用も掛かってしまいます。
大規模工事に備えるためにも、住民全員で修繕積立金の綿密な計画を立てておかないと、必要な修繕ができずに自分が住むマンションの老朽化が進む可能性も否めません。
そのため、修繕積立金は安い方が良いというわけでもなく、計画的な運用がされている物件を選ぶことがメリットとなります。